採用情報 インタビュー

Interview vol.03 研究開発者として仕事の広がりを感じています

先輩たちが語る研究開発の醍醐味

 さまざまな分野の研究開発に取り組む先輩社員3名。市場やお客様のニーズに応じた付加価値の高い製品を創出するためにはさまざまな苦労や喜びがあります。研究にかける思いをうかがいました。

これまでにない製品をつくるための
基礎研究に高いポテンシャルを感じます。(植月さん)

 世の中が必要とする新しい製品を作り出すためには、さまざまな課題を解決するための基礎技術が不可欠です。その基礎技術を創出するための基礎研究を行うのが私のミッションのひとつです。我々企業の研究開発は、お客様が求める特性を持った製品を作り出すための課題解決を行うのが重要な仕事です。そこでは特性以外にもさまざまな要求があります。例えば利便性や工業化のしやすさなどです。それらを全て満たした製品を始めから設計すると多くの制限がかかる部分があります。基礎研究ではその利便性などは少し横に置いておいて、まずは求められる特性をとことんまで追究していきます。次に如何にその得られた良い特性を低下させずに製品に応用していくかということでアプローチします。当然利便性や工業化を後で付加することはとても難しいですが、やりがいはありますね。
 そんな中、ある製品を開発中に特許性の高い現象を発見する機会がありました。これによりそれまで煮詰まっていた研究が大きく前進しました。そのとき、そのまま邁進したいという強い思いはありましたが、敢えて一度立ち止まり、今までの経緯を洗い直し、新しく生まれたその技術とそれまでに得ていた知見を用いて全体を再度考察しました。すると、さらに新しくより有益な結果を生み出すことが出来たのです。以来、たとえ新しい現象を見出しても一度落ち着き全体を見るように心がけ、よりよい製品につながる組み合わせがないかと考えるようになりました。
 研究は一人ですることが多いですが、自分が思いつく範囲は限られています。その分野の知見に深い人はもちろんですが、むしろ異なる分野の人と話をすると、「そういう考え方や技術もあるのか」と勉強させられてしまいます。そのため社内だけでなく社外でもいろいろな人と話をして多くのことをまだまだ学んでいきたいですね。その中でこれからもさらに研究の成果を培っていき、新しい製品を立ち上げていきたいと思います。

お客様のニーズにあったアクリル樹脂を開発中。
量産化まであと一歩です。(奧山さん)

 電子材料や保護フィルムなどの接着成分として使用されるアクリル樹脂の研究開発に取り組んでいます。日々懸濁重合の検討を行い、お客様のニーズに合った性質のものを開発し、量産化を図るわけですが、そう簡単にはいきません。懸濁重合では、モノマーという低分子の化合物を水の中で攪拌、反応させて高分子のポリマーを生成するのですが、最適な処方を決定するためにモノマーの割合を変えたり、触媒の量を変えたり、微妙な調整の連続です。そうした処方検討はまずはラボスケールで行いますが、次にスケールアップしてパイロット試作をする段階で、ラボでの最適処方がそのまま適用出来ないこともしばしば。ラボでは小さな変化であっても、スケールアップするとその変化が非常に大きくなり、悪い影響を及ぼすことがあるのですね。そうなると再度ラボからのやり直しです。初めてのパイロット試作で、「これは絶対にいける」と思った処方が全くうまくいかなかったときは本当に残念で、操作していただいている生産技術の方に申し訳なく、「ものをつくる」のは簡単ではないと実感しました。
 そうして行き詰まることはありますが、実機までスケールアップができ、自分が決定した処方に従って樹脂がつくられ、お客様の元へ届くのだと考えるとやる気がわいてきます。実験室に閉じこもっての研究ではなく、スケールを上げることで生産技術や製造など他部署の方々と関わって仕事を進められるのも楽しく、安全面での指摘を受けるなど違った視点からものづくりを検討できるのも勉強になります。今の目標は実機スケールアップを実現し、お客様に提出すること。そうしてさまざまな経験を積み重ね、これまでにない新しい性質を持った樹脂を開発できるようになりたいと思います。

エポキシ樹脂組成物の物性を見極める
難しさとおもしろさを味わっています。(石橋さん)

 携帯電話やパソコンなどに搭載される電子材料を封止する変性エポキシ樹脂を開発しています。お客様が求める特性に応じて、エポキシ樹脂に硬化剤やシリカ、アルミナなどのフィラー剤を混ぜて改良するのですが、これまでの経験からある程度は「これを混ぜたらこういう特性になるだろう」と予想がつきます。しかし、そこからお客様が求めるものまでの差が大きく、微調整するのが難しいんですね。何度改良品を提案しても、「前と変わりませんね」と言われたことがありました。そのときはAと言う物性を改良すればいいだろうと考えて進めていたのですが、実はBという別の物性こそが改良すべきものだったのです。この経験から、最適な物性を図るためには自分一人の思い込みで突き進めるのではなく、お客様が本当に必要としている特性はどういうものかをしっかり把握し、実際にその改良品が使われる工程まで理解することが重要だと感じました。その点、当社では研究開発者もお客様と直接打ち合わせをする機会が多く、直接わからないことを聞けるのでやる気につながります。「改良してすごく良くなった」と言っていただくと、「やった!」と嬉しくなります。お客様と直接打ち合わせをするようになった頃から「顔つきが変わった」と言われるのですが、改良するテーマをもらって責任感が出てきたからなのでしょうね。
 硬化剤やフィラー剤、添加剤にはさまざまな種類があり、それらの組み合わせは無限です。その中からお客様の要望にあった製品を作るために、これまで触ったことのない材料を探したり、データを見て判断したりするのは非常におもしろいです。まだ最終製品まで仕上げたことがなく、まずは製品化を実現するのが目標。ゆくゆくは新しいテーマで既存品にはない製品を作り出したいと考えています。

ナガセケムテックスの魅力は?

写真:植月さん

自分の部署内はもちろん、他部署ともコミュニケーションが活発です。人のつながりがいいと、新しい技術への挑戦、発想を生みやすいと思います。
(植月さん)

写真:奧山さん

人がいい会社というのが一番の魅力。自分の部署だけでなく、他部署の方も相談に乗ってくださいますし、みんなが楽しそうに働いていて雰囲気がとてもいいです。
(奧山さん)

写真:石橋さん

ラボに閉じこもって研究するのではなく、お客様と直接話をして提案できるのが楽しいですね。施設や機器が揃っているのでいろんなことにチャレンジ出来ます。
(石橋さん)

学生の方へメッセージ

「当社は4社が統合し、それぞれに得意な分野、技術があります。それらの技術を融合させてこれまでにない製品を作り出すことも可能で、ポテンシャルは高いですよ」

工場見学で当社の魅力を体感してください!

 就職活動では会社説明会や工場見学に足を運んで、働く環境や実際に働いている人たちを見てください。仕事内容は大切ですが、学生時代に研究したことをそのまま活かせるわけではなく、異動で違う分野にチャレンジすることもあります。けれど働く環境はずっと一緒。その会社で自分が働いている姿を想像し、働きやすいなと思えることが大事です。私はナガセケムテックスにそれを感じましたし、ここを選んで本当に正解でした。
(奧山さん)

 自分は何をしたいのか、選ぶ基準をしっかり考えて就職活動をしてください。それがぶれなければ就職活動で苦労せず、入社後も後悔しません。私が絶対に外せなかったのは、地元で吹奏楽団に入っていたので帰りやすい距離の会社であること、専攻していた化学を活かせるメーカーであることでした。当社は化学や高分子などいろいろ扱え、お客様と直接やりとりができ、おもしろいですよ。
(石橋さん)

 就職活動中の学生さんとお話しをするとき、「こういう研究をしていますが、マッチしていますか?」という質問をよく受けます。でも私はマッチしていなくてもいいと考えています。学んだ分野そのままの仕事をするよりも、少し違う分野にいる方が知識の幅が出て、自分の持っている知識を強みとなって活かせます。化学業界は広いですから、いろいろな企業と接して、自らの可能性を見出してください。
(植月さん)